#397
summarized by : 鈴木共生
AdaFace: Quality Adaptive Margin for Face Recognition

どんな論文か?

顔認証における距離ベースのロス(CosFace,ArcFaceなど)の改善手法.改善箇所は画像のとおり.従来法では認証の難易度は考慮できていたが,画質(輝度,解像度など)は考慮できていなかった.提案法では,画質をロスに組み込むことで,認証が難しいが不可能ではないケース(表2列目)のような画像を重点的に学習する方法を提案した.
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新規性

まず,距離ベースのロスを微分することでマージン(クラス内分散とクラス間分散を制御するパラメータ)が勾配のスケールを制御することを示した.次に画質とNNの特徴量のノルムが相関があることを示した.ノルムに応じてマージンを変更することで,認証が難しいが不可能ではないケースでは勾配のスケールを大きく,認証が簡単もしくは認証ができないケースでは勾配のスケールを小さくして学習量を調節可能にした.

結果

画質が良いデータ(LFW,CFP-FPなと),画質混在データ(IJB-B,IJB-C),画質が悪いデータ(IJBC-S,TinyFace)で顔認証精度を比較.画質混在データと画質が悪いデータではSOTAを達成した.また,画質が良いデータでも高い精度を示した.

その他(なぜ通ったか?等)

画質は様々な要因で定義されるため数値的に扱いずらいが,これを特徴量のノルムで表現できることを示したため.また,画質を考慮したロスがCosFaceとArcFaceを選択的に使用するシンプルなものであり,SOTAも達成しているため.