#471
summarized by : 近藤 佑樹 (Yuki Kondo)
KOALAnet: Blind Super-Resolution Using Kernel-Oriented Adaptive Local Adjustment

どんな論文か?

ブラインド超解像は、未知の劣化を含む低解像度の画像から高品質の高解像度画像を生成することを目的としているが,実際の自然画像が持つ劣化は,一様な劣化を与えるカメラ特有の劣化もあれば,背景に意図的に与えられる一様ではない劣化(ぼかし)もある.後者のような現実的な条件に対し,従来のブラインドSRは意図的なボケを区別せず,過剰にシャープにする可能性があるが,未だ検証されていない.
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新規性

空間的に変化する劣化カーネルを推測するKOALAnetを提案.本ネットワークでは,ダウンサンプリングネットワークで局所的なカーネルをピクセルワイズに推定し,この推定カーネルをKOALA(カーネル指向型適応的局所調整)モジュールを用いて,超解像を行うアップサンプリングネットワークに与えることで,撮影者が意図的に与えたぼかしを考慮した超解像を出力する.

結果

7つのデータセットに対して,ランダムに生成された異方性ガウスカーネルで劣化させてテストをした結果,ほとんどのテストでブラインドSRの従来手法と比較して,PSNRで1 dB以上の大差をつけて,優位的であることが示された.さらに,空間的にボケが変化した浅い被写界深度を持つ自然画像に適用した結果,従来手法と異なり,提案手法は意図的にぼかした領域では過剰な鮮明化を防ぎ,自然な超解像を実現した(上図).

その他(なぜ通ったか?等)

https://github.com/hjSim/KOALAnet