#540
summarized by : Masanori YANO
Fast MSER

どんな論文か?

アフィン変換に不変な領域を検出でき、画像に含まれるテキスト領域や交通標識の検出に応用できるMSERについて、線形時間アルゴリズムのOpenCV MSERより高速で、使用メモリも抑えたFast MSERを提案し、ノートPC上の実験により有効性を確認した。
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新規性

OpenCV MSERで使用されている、極値領域の部分木を構成する連結リストのデータ構造を双方向連結リストに変更し、かつ連続したメモリ空間を確保するFast MSER V1と、連結リストを使用せず、部分木にアクセスするためのデータ構造を二次元配列に収めるように工夫したFast MSER V2を提案した。

結果

Intelの4コアCPU及びメモリ8GBのノートPCで、ICDAR及びDetectorEvalのデータセットを使用し、OpenCV MSERを含む従来手法との比較を行い、最も高速かつ使用メモリが少ない結果。Fast MSER V1はOpenCV MSERより28倍高速で、Fast MSER V2は26倍高速。また、著者が実装を全て見直して高速化したOpenCV MSER+よりも高速な結果。

その他(なぜ通ったか?等)

深層学習ではないアルゴリズムの論文であるが、実世界への応用を見据えていると取れる研究内容で、また高速かつ使用メモリの抑制を明確に示しているため通ったと考えられる。