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#276
summarized by : Higaki Yoshinari
どんな論文か?
回折光学素子(DOE)をカメラ絞り位置に置くことで、LDRでは輝度飽和する画素情報も1枚の画像にエンコードし、DNNで任意の露出のHDR画像を再構成する。HDRの従来の課題である、複数露出撮像方式ではハードウェアのコストが増大する、hand-craftedのPSFを用いる手法では画質が低い、といった点を解決する。
新規性
(1)輝度飽和を筋状にエンコードするDOEとその設計方法。DOEの表面形状(高さ)を、rank-1の行列という制約をつけて、再構成DNNと同時に設計(最適化)する点。
(2)DOEに合わせて学習されるDNN。輝度飽和部とそれ以外を独立して再構成する。DOEと統合して、End-to-endで学習する手法。
結果
シミュレーションでは、DOEの最適化により、再構成画像のPSNRが37.25dBから48.26dBにまで改善。single-shot HDR用のSOTAのDNNに対しては、14.75dBの改善。
実験では、石英ガラスをフォトリソで加工した回折効率90%以上の位相マスクを作製し、カメラのレンズ直前に設置し撮影。露光時間を振って撮影した画像と比較し、非常に近い画像が再構成されることを定性的に評価。
その他(なぜ通ったか?等)
設計されたDOEをさらに推し進めて、車載カメラにおけるウィンドウの汚れやワイパー痕から起こるグレアという自然現象を逆にHDRに利用するというアイデアの斬新さと、それを実験実証している点もポイントと考えられる。
デモビデオはこちら:https://www.youtube.com/watch?v=jJlaOdDWnwQ
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