#322
summarized by : Shuhei M Yoshida
RES-PCA: A Scalable Approach to Recovering Low-Rank Matrices

どんな論文か?

主成分分析の中でも外れ値に対して頑健なロバスト主成分分析(RPCA)に関する論文。低ランク部分のランクに関する事前知識や特異値分解を必要としない、高速な手法 RES-PCA を提案。
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新規性

(1) 低ランク行列が持つ構造的な特徴を利用することで、RPCAを一つの最適化問題として定式化。低ランク成分と疎成分、そして低ランク成分のランクがその解として求まる。したがって、低ランク成分のランクを事前知識として必要としない。また、損失が低ランク成分に関する凸関数になっており、特異値分解を経ずに解ける。 (2) 上記最適化問題を解く最適化アルゴリズムを提案。

結果

動画における前景・背景分離、顔画像の陰影除去、手書き数字の異常検知の各タスクで実験。手法の有効性を定性的に確認。

その他(なぜ通ったか?等)

手法の根拠となっている「低ランク行列の構造的特徴」は数学的に誤りと思われる。例えば、「rank-1行列の各列はユークリッド空間で近い」という主張は誤り(正確には2つの列は任意スカラー倍の違いがあって良い)。したがって、提案手法は低ランク成分の探索空間をかなり制限したものになっていると思われる。